家の近所にある寂れた商店街の中の小さな床屋の前に年老いたゴールデンレトリバーがいる。
いつも 店の軒先で 横になって寝ている。
暑い日は日よけを作ってもらい、雨の日はビニールで囲いを作ってもらい、寒い日は毛布に包まって、いつもいつも寝ていた。
いつ頃から、こうして店先で昼寝をするようになったのだろう。
ひょっとしたら、私がこの地に住み始めた頃にはもうここで昼寝をしていたのかも知れない。
ふと、気がつくとこの老犬の起きている姿をみたことがなかった。
その商店街は徒歩で出かける時にしか通らないので、いつもいつも、会えるわけではない。
どうしているのかな?って気にかけることもまったくないし、床屋さんと知り合いでもない。
前を通った時に、撫でてあげるわけでもなく、そういえば、この犬の名前も性別も知らない。
けれど、床屋の前を通る時には、「また寝てる。」って 必ず確認していた。
今日、久しぶりに床屋の前を通ると、ドアに犬の写真入の張り紙があった。
迷子になっちゃったのかな?と思って、立ち止まって張り紙を読むと、
10/18にラッキーは亡くなりました。いままでかわいがってくれてありがとう。
という内容だった。
帰りも床屋の前を通る。
自然に目線がいく軒先の主はもういない。
ほんとに時々だったけど、「また寝てる。」の確認は 自分の中で大きなことだったのだと気がついた。
一緒の時を共にしたものとの別れは、言葉では言い表せない悲しみがある。
小動物との永遠の別れは 間違いなくやってくる。
けれど、失ったものの悲しみに押しつぶされないように 彼らが天寿を全うするその時まで、精一杯かわいがって、幸せな時を過ごさせてやりたいと思う。
これって、人間のオゴリや自己満足なのかもしれないけど、、、。
ラッキーはみんなに愛されていた。
床屋は今日も営業をしていた。
コメントを書く...
Comments